弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第72回
サラ金からの借金の時効は5年

前回説明したように
一定の期間が経過すると、
権利が消滅してしまうという
消滅時効の制度は、
請求する側からすれば、
不合理な制度ですが、
請求される側からすれば、
ありがたい制度でもあります。

では、どういう権利が
どれくらいで消滅してしまうのでしょうか?

・サラ金からの借金 5年
 でも、個人同士の借金は10年です。
・アパートマンションの家賃 5年
・工事代金 3年
・小売、卸売からの商品購入代金 2年
・授業料 2年
・飲み屋のつけ 1年
・事故の賠償金 3年

権利や義務の種類によって、
時効の期間は違います。
会社との取引では、基本は5年で、
個人同士は、基本は10年です。 

その他に、
それよりも短い期間で
時効にかかってしまうものがあると
覚えておいてください。

借金等で、夜逃げされた方は、
5年で、借金が時効により無くなります。

ただ、これらの時効は
判決を取られてしまうと、
時効期間は10年になります。

お金を請求する権利を持っている方は、
これらの期間を頭に入れて交渉を進め、
一定期間が経過したら、
諦めるのか、弁護士に依頼して
裁判を起こすのか
決断する必要があります。


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2005年6月28日(火)

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