弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第165回
僕が「弁護士のくず」だったら

ドラマ「弁護士のくず」の話に、
売れないセクシータレントが、
他人の原稿を利用して、
人気セクシー作家となる話があります。

実は、これは、
容姿の悪い売れない女性作家が、
自分の書いた原稿を、
売れないセクシータレントが利用するように仕向けて、
作品が有名になったところで、
それが自分の作品であることを発表して、
自分が有名になろうと仕組んだものだったのです。

ドラマでは、
くず弁護士がこの真相を見破り、
セクシータレントは
他人の原稿を利用したことを認め、
海外に留学し、
他方、女性作家は
他人を利用して有名になることを諦め、
一件落着となりました。

ドラマは、結構これだけでも面白かったのです。
しかし、せっかく、
売れないセクシータレントが
人気セクシー作家となり、
売れない女性作家の作品は
世に出てベストセラーになったわけです。
これを白紙に戻してしまうのは、
あまりにも惜しいじゃありませんか。

現実の世界は厳しく、
売れないセクシータレントも、
売れない女性作家も、
今後世の中に認められるチャンスは
二度とない可能性が高いからです。

そこで、僕が弁護士のくずの立場だったら、
売れない女性作家の作品を、
セクシータレントが自分の作品として発表し、
収入を半分ずつ分けるという
契約をすることを提案するだろうと考えました。

他人の力を利用しないで、
自分の力だけで、
世の中に認められようとすることは
立派な考え方ですが、
自分に足りない部分を
他人の協力により補って、
社会に認められるものを生み出すというのも、
1つの考え方だと思うのです。
みなさんは、どうお考えでしょうか?


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2006年6月20日(火)

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