弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第176回
法律相談は実際に会ってした方がいい

みなさん、
弁護士のところに行くのは面倒なので、
法律相談はメールや電話などで
済ませられた方がよいと思っている方が多いと思います。
まあ、気持ちはわかります。

しかし、法律相談は、
実際に法律事務所に行って、
弁護士と面談の上でした方がよいです。
法律相談では、弁護士は、
相談者から、トラブルについて、
事実関係をお聞きして、
それを法律に当てはめるとどうなる見込みか、
どう対処すればよいかというアドバイスをします。

この事実関係の把握には、
メールは向いていません。
メールで、事実関係を正確に把握しようとすると、
話せばすぐに済むことを、
何度もメールを往復しなければならず、
面談での相談の
何倍もの労力がかかってしまいます。
面談での相談であれば、
「そこは説明されなくてよいので、
この点はどうですか?」
「先ほど言われたこの意味は
どういうことですか?」などと、
必要なところに絞って、
深く事実関係について
聞いていくことができるので、
より適切なアドバイスが可能となります。

面談の場合は、
いろいろ話を聞いているうちに、
別な観点から解決方法が見つかる
ということもあります。
書類についても、
実際に弁護士が確認しないと、
相談者が考えている意味には取れない文章
となっている場合もありますし、
逆に、契約書に、
相談者に有利な記載があるということもあります。

せっかくお金を払って法律相談をするのですから、
実際に法律事務所に行って、
弁護士と面談で
相談に乗ってもらった方がよいと思います。
ちなみに、料金は、
電話でも、面談でも同じで、
メールは時間がかかるので、
面談よりも料金が高くなることが多いと思います。
弁護士でも、回答に、
より責任を持つために、
面談でしか法律相談を受けないという人もいます。
僕も原則はそうしています。
あなたのトラブルが、
時間や労力をかける価値もないようなものであれば
メールや電話で簡単に済ませよう
ということでもよいと思いますが、
そうでないのであれば、
弁護士に面談して相談に乗ってもらうようにしましょう。

法律事務所も、
一度行けば慣れるものです。
ただ、東京から遠方の方で、
近くに相談できる弁護士がいない場合には、
メールや電話でも
相談しないよりは相談した方がよいので、
僕宛てにご連絡ください。


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2006年7月27日(木)

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