弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第273回
貸金業者にダブルパンチ!

あと数年で、貸金業者は、
お金を貸すときに、利息制限法を超えて、
利息を取れなくなります。
そこで、貸金業者は、
今から、貸し出しの金利を下げて、
その代わり、貸倒れ(返済できなくなってしまうこと)
のおそれが高い借り手には、お金を貸さなくなってきています。
そうすると、貸金業者は、
総貸出し額が少なくなりますし、
金利も下げているわけですから、利益も少なくなります。
これだけでも、貸金業者にとっては、
影響が大きいでしょう。
これが、貸金業者に対する1つ目のパンチ。

貸金業者が、
貸倒リスクが高い顧客にはお金を貸さないこととすると、
どうなるでしょうか?
貸倒リスクの高い顧客とは、
既に、サラ金から多額の借金を負っている人がほとんどです。
これまでは、高い金利を継続して支払うことによって、
借り換えや借り増しをして、何とか生計を維持して来ました。

ところが、あるとき、貸金業者が、
借り換えや貸し増しを認めないというのですから、
多くの人は支払いはできなくなります。
すると、お金を借りている顧客は、
弁護士などに、借金の整理の相談に行きます。
弁護士は、お金を借りていた人が
過去どれくらい高い金利で利息を払っていたかを
貸金業者に資料を出させ、
払い過ぎた部分の返還を求めます。
これがいわゆる過払金返還請求権です。
貸金業者が、貸し出しを抑制したために、
借金について弁護士に相談する顧客が増え、
かえって、過払金の返還を求めているのです。
これが、貸金業者に対する2つ目のパンチです。

日経新聞によれば、今年に入ってから、
貸金業者に対する過払金の返還は、
昨年の倍のペースで増加しているそうです。





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2007年7月12日(水)

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