弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第272
借金でギャンブル?

先日、テレビを見ていたら、
いわゆるサラ金の金利を規制したところ、
貸し出しが減少しているということが放送されていました。
貸金業者としては、
法律で、高い金利を取ることが禁止されれば、
貸倒れになるリスクが高い借り手にはお金を貸せない
ということになるのは、当然のことだと思います。
それで、影響を受けた業界は、
何と、パチンコ業界だそうです。

もちろん、パチンコ経営店が
サラ金からお金を借りているわけではありません。
番組によれば、パチンコで遊ぶ人と、
サラ金でお金を借りる人は、重なっているそうです。
だから、そういう人たちが、
貸金業者からリスクが高い借り手だと判断されて、
お金が借りられなくなると、
パチンコで遊べなくなってしまい、
パチンコ業界の売上が下がるということらしいのです。

パチンコで遊ぶ→生活費が足りなくなる→サラ金で借りる
という流れで、いざとなればサラ金で借りればよいから、
パチンコで遊ぶということなのかもしれません。
しかし、よく考えると、結局は、
サラ金でお金を借りなければ、
パチンコで遊べないというのは、
お金を借りて、ギャンブルをするということですから、
健全ではないことは明らかです。

もし、高金利の規制が
お金を借りてギャンブルをする人を減らしているのであれば、
パチンコ業界の人たちには申し訳ないけれども、
世の中にとっては良いことなのではないかと思います。
やはりギャンブルは余剰資金でやらないと行けませんよね。
高金利規制が、思わぬところで役に立っているようです。





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2007年7月10日(火)

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