弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第298回
借金でお悩みの方へ

サラ金は、バブル崩壊後の低金利時代にあって、
年29%という高金利でお金を貸してきました。
お金が足りなくて、
年29%の高金利で借りたら、
実際上は、もう返せない人が多いです。

返せているように思えるのは、
返済分を他のサラ金から借りているからです。
返済のために借入れをすれば、
さらにその借入れの返済のために
借入れが必要となりますから、
借金額はどんどん増えるばかりです。

これに対し、最近の裁判所は、
実質的に、
サラ金が年29%で利息を取ることを認めない判断を下しました。
だから、借金(特にサラ金からの借入れ)で悩んでいる人は、
弁護士に相談した方がよいと思います。
僕の経験からすると、
6年以上、借りたり返したりを繰り返し
真面目に返済してきた人は、
もうサラ金からの借金は無くなっています。

相談を受けたときに、
残高が1社あたり50万円、
6社で300万円あったのに、
最高裁の理屈にしたがって、
利息制限法によって計算しなおすと、
全て、0円に近くなったというケースも多いです。
そういう人は、本当は、
借金は無いにもかかわらず、
300万円もの借金を背負っていると思い込んで、
毎日借金の返済のことばかり考えて生活していたわけです。

7年以上払っていると、
サラ金から払い過ぎた金利を返してもらうことができます。
そこから、弁護士費用や
他の借入れを支払ったたりすることができます。
もちろん、それでも余ったお金は
自分で自由に使うことができます。

10年以上も多額の借金を抱えていると思って悩んでいたのに、
実は、借金は無いどころか、
逆に100万円以上の貯金ができていたということもあるのです。
しつこいようですが、
長い間、借金と付き合っている人は、
1度弁護士に相談することをお勧めします。 





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2007年10月16日(火)

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