弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第312回
ネットは、犯罪者にとっても便利

インターネットは、本当に便利なツールだと思います。
インターネットのおかげで、
HiQの読者であるみなさんは、
邱さんのコラムを毎日無料で読めるわけです。

最初は、弁護士の知り合いもいないし、
弁護士と話したこともなかったというみなさんも、
僕のコラムを通じて、
弁護士を身近に感じてくれているのではないでしょうか?

実際、HiQを見て、相談に来られたり、
事件の依頼をされたりする方も増えてきました。
(今のところ問題はないけれども、
問題が起きたら僕に依頼したいと思っている
と嬉しいことを言ってくれる読者もいます。)

このような方は、インターネットがなければ、
弁護士に依頼するのは難しかったかもしれません。
もちろん、僕にとっても、
インターネットのおかげで、
仕事を受けることができたということになります。

みなさんと邱さんや
みなさんと僕のように、
インターネットは、
これまででは得られなかった人間関係を作るのに
とても役に立ちます。
しかし、これは、インターネットのプラスの面です。

マイナスの面としては、
最近ニュースで話題となるように、
いっしょに犯罪をする人を結びつけたり、
犯罪を代行する人と依頼する人を結び付けたりします。
詐欺などの加害者が被害者になる人を探すのにも
利用されたりしてしまいます。
これらは、みなさんと邱さんや
みなさんと僕を結びつけることと同じことなのです。

みなさんがインターネットのおかげで
邱さんを身近に感じられると同時に、
犯罪も実はみなさんと身近になったのです。
インターネットで、
いっしょに犯罪をする人の募集をしたり、
犯罪の依頼の勧誘を行ったりすることは、
それだけで、
犯罪となるという法律を作る必要があるかもしれません。

しかし、法律で規制するのは限界がありますから、
みなさんも、
そのような犯罪に巻き込まれないよう注意する必要があります。





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2007年12月4日(火)

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