弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第336回
離婚弁護士

離婚弁護士という天海祐希さん主演のドラマがありました。
パート2もあったと思うので、
かなり人気があったのだと思います。
やはり、世の中離婚に関心がある人が多いのでしょうか。
残念ながら、僕は、全く見なかったので、
ドラマの中身についてのコメントはできません。

ドラマの中では、
大手企業の案件を扱うのがエリート弁護士で、
離婚を扱う弁護士は、
格下の弁護士として取り上げられているようです。
確かに、離婚事件は、
前回説明したとおり、
離婚原因さえ立証できれば、
慰謝料、養育費、財産分与額は
裁判所が事案における相場を考慮して決めるので、
弁護士であれば、誰でもできる部類に属する案件ですし、
弁護士によってもあまり結論は変わらないと思います。

だから、離婚事件については、
真面目にやってくれそうな弁護士であれば、
どの弁護士に依頼しても大丈夫だと思います。
しかし、同じ離婚の事件でも、
土地建物や株、借金など、
財産がたくさんある夫婦の離婚の場合は、
その財産をどうやって分けるのがよいか、
分けた場合に税金の問題はどうなるかなど、
財産関係の知識が必要となるので、
離婚に詳しい弁護士というよりも、
財産関係に詳しい弁護士に依頼した方がよいかもしれません。

夫婦で、事業を営んだり、
会社を経営したりしている場合にも、
その事業をどうするかという問題が生じます。
このようなケースでは、
事業をどうしたら、
別れる夫婦のために、一番よいのか
という視点から解決策を考えないと、
結局、2人にとって
あまりよい結果とならないこととなってしまいます。

だから、離婚の事件ではありますが、
ビジネスのセンスが必要になるので、
離婚事件も取り扱うけれども
ビジネスに詳しい弁護士に依頼した方がよいと思います。 





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2008年2月28日(木)

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