弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第419回
4兆5000億円もの投資詐欺

またもや、巨額投資詐欺事件です。
今回は、何と被害総額が4兆5000億円です。

今回の犯人は、
アメリカナスダックの運営会社の元会長と大物です。

そして、被害者も、
日本の野村ホールディングスや
スペイン、フランスの大手金融機関とビッグネームです。

しかし、その手法は、以前説明した投資詐欺と
ほとんど同じようです。

新聞記事によると、投資資金としてお金を預かって、
実際は、運用せずに、利益が出たと言って、
預かっていたお金から、高額の配当を出して、
被害者を信用させていたようなのです。

以前、リーマンが詐欺の被害に遭ったときに、
金融のプロでも騙されてしまうという話をしましたが、
今回もそのことを裏付ける結果となりました。

しかし、ナスダックの運営会社の元会長で、
自らの証券会社の社長でもあった人が詐欺をするとは、
普通は思いませんよね。

そういう経歴の持ち主さえも、詐欺をするんですから、
氏素性のわからない人が、
詐欺をすることは十分考えられます。

自分に任せてくれれば、あるいは、
自分と一緒に投資をすれば儲かるという話は、
本当に気をつけてください。

特に高利回りをうたうものは、かなり怪しいです。

このニュースの前にも、
日本で和牛商法が、実際には牛を育てておらず、
預かり金から配当をしていただけの詐欺だった
というニュースがありました。

この和牛商法は、高利でなく、
比較的実現可能性のある低利の配当をうたっていたようで、
かなり計算されています。

いつも言っていますが、詐欺で取られたお金を取り戻すのは、
かなり難しいです。

世の中に投資名目で詐欺をする人はたくさんいます。
お金を手放す前に、よくよく注意してください。
 
 今年のコラムはこれで最後です。
 みなさん、よいお年をお迎えください。

 僕の事務所は、年末は12月26日までで、
 年始は1月5日からです。
 相談のある方は、この日程でお願いします。


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2008年12月25日(木)

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