弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第473回
宮崎のセールスマンが総理大臣に?

宮崎県知事が、自民党総裁候補になることと
自分のマニフェストを飲むことを条件に、
自民党から、衆議院選挙に出るという話が、大分前に出ました。

マスコミでも、かなり取り上げられた上で、
叩かれて、撤退のような雰囲気になってきました。

今更コラムで取り上げるのはどうかと思いましたが、
取り上げます。

まず、宮崎県知事は、人気があります。
それは、芸能人であったということと
宮崎を良くしたいと思って行動していた
(あるいは、行動しているように見えた)からでしょう。

実際、マスコミの報道では、宮崎は知事目当ての観光客が増え、
宮崎産の農産物も売れているようです。

この点において、
知事が県のセールスマンになったということでは、
1つの知事モデル(ビジネスモデル)を作り、
成功したかもしれません。

しかし、宮崎県知事の力により、
財政や行政が改革されたとか、
行政が県民のために機能するようになったなどとは、報道されず、
県知事として、宮崎の行政をどうしたのかは、全くわかりません。

地方分権をすると言っているようですが、
地方にどのように分権するのか、
その地方分権をすると、どのように日本はよくなるのか、
国政を担うと言っているのですから、
その辺を具体的に言ってもらいたいと思います。

マスコミも、
これらの点を中心に報道してもらいたいところです。

本気で、宮崎県知事が、日本を良くしようとして、
自分が自民党総裁になり、総理大臣となれば、
日本はこんなに良くすることができるということで、
実行力も宮崎での実績から信頼できるということであれば、
国民の1人として、
それなら宮崎県知事なんて辞めて
早く総理大臣になって欲しいと思いますが、
おそらくそうなってはいないので、
宮崎のセールスマンが何をするの?
という感じで叩かれているんじゃないかと思います。

まあ、今の総理大臣も、
アニメや漫画を振興すると言って出てきた案が、
アニメや漫画の博物館という
箱物を作るということくらいですから、
総理大臣になるのに、
あまり行政手腕や具体的政策は不要なのかもしれませんが。


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2009年7月14日(火)

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