弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第584回
預金は元本保証なのにペイオフ

みなさんご存知のとおり、
日本振興銀行が破綻し、
日本振興銀行の預金者に、
ペイオフが適用されることとなりました。

ペイオフというのは、法律用語ではなく、
金融機関が破綻した場合、
預金保険制度によって保護される金額を超えた金額は
保護されないということの意味で使われているようです。

そもそも、預金は、銀行等金融機関に対する預け金であり、
法律上は、全額返還請求権があります。

しかし、一般的に、企業や個人が債務超過となり、
破産などの清算手続に入れば、
いくら債権を持っていても、
債権額に応じて、残っている財産の分配を受けるだけになります。
本来、金融機関においても同じです。

しかし、預金という個人や
会社の活動の基礎となる財産を保護しなければ、
銀行や金融といった
社会制度そのものが不安定になってしまうことから、
預金保険制度により、
現在は、当座預金などの決済性預金と
1000万円までの預金が保護されることになっています。
これを超える預金が保護されないのがペイオフです。

これまで、預金が通常の債権のように
金融機関の破綻により保護されないとすると、
国民生活に重大な影響を与えるとして、
全額保護されてきたことから、
今回のペイオフが話題となっています。

預金のペイオフは、金融機関に対する預金も、
金融機関が倒産したら、
全額返って来なくなる可能性がある
ということを明らかにするものです。

銀行のような
お金がたくさんあると思われるところに対するお金でも
返って来なくなる可能性があるのです。

一般の個人や会社では、銀行よりお金もないですし、
預金保険もありませんから、なおさら、危ないです。

つい最近も、相手が倒産すればお金は返って来ない
という話をしましたが、
お金を貸したり、保証したり、預けたり、
掛けで売ったりするときには、
本当に気をつけましょう。 


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2010年9月14日(火)

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