弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第641回
震災で失った家の住宅ローンは?

震災に遭われた方の中には、
まだまだ日々の生活が
落ち着かないという方もいらっしゃるでしょうが、
今後の生活を考え、
法的な悩みを抱えている方もいらっしゃるようです。

そこで、震災により、発生する法律問題について、
取り上げていこうかと思います。

法律が、必ずしも、
震災の被害者の方に有利にはなっていないことも多いのですが、
現実問題として降りかかってくることなので、
そういうケースの説明もします。

まずは、今回の津波で家を失った方も多いようで、
その中には、まだ、
住宅ローンを支払っている途中の方もいるでしょうから、
震災で家を失った方の住宅ローンはどうなるかというお話です。

住宅ローンで、家を購入した場合、
借りたお金は、既に、売主に支払って使ってしまっています。

そして、家は、引渡しを受け、登記も移っています。
そうすると、家がその後に震災で全壊し、
津波で流されてしまったとしても、
残念がなら、法律上は、住宅ローンが残ってしまいます。

ただ、住宅ローンを組んでいる金融機関によっては、
金利の減免措置や
支払いの猶予措置を取ってくれるところもあるようです。

そこで、まずは、住宅ローンを組んでいる金融機関に
相談に行くことをお勧めします。

家が一部壊れたり、
震災の影響で一時的に収入が減少したりした人にとっては、
これらは有効となる可能性があります。

しかし、元本の支払いを免除してくれる
金融機関はなかなかないと思います。

したがって、家を失った後でも、
借金のみ支払い続けるかは、
残った土地を利用するのか、
土地以外の財産はどれくらい残されたのかなどを考慮して、
破産や民事再生手続きなどで
借金を整理してしまうか検討する必要があるかもしれません。



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2011年4月5日(火)

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