弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第658回
お金がなくても弁護士に依頼できる

お金がない人でも、
トラブルに巻き込まれることはあります。
そういう場合、成功報酬で受けてくれる弁護士を探すというのも、
1つの方法です。

しかし、どこの弁護士に相談に行けばよいかわからない
という人が多い中で、
さらに、成功報酬で事件を受けてくれる弁護士を探すというのは、
より難しいことだと思います。

日本は法治国家で、権利の実現のため、
自分の権利を守るために、
裁判を受ける権利が保障されています。

そこで、国が、お金がない人でも、法律相談を受けたり、
弁護士に事件の依頼をしたりすることができるようにしています。
それが、法律扶助制度です。

現在、法律扶助制度は、司法支援センター、
(「法テラス」とも呼ばれています)が行っています。

収入が少ない人は、無料で、
3回まで法律相談を受けられますし、
弁護士に依頼したいときには、弁護士費用を立て替えてくれます。

収入が少ない人の基準(東京23区内です)は、
1人暮らしの人で月額約20万円、年収約240万円以下、
4人家族で月収約33万円、年収約395万円です。

事件を依頼する場合の弁護士費用は、
通常の弁護士よりもかなり安いです。
しかも、司法支援センターが立て替えてくれて、
それを収入によりますが、
通常月額5000円から1万円ずつ返済していけばよいのです。
借金の整理の弁護士費用も立て替えてもらえます。

ただし、通常の事件を、
法律扶助を利用して弁護士に依頼しようと思う場合には、
裁判で勝つ見込みがないといけません。

あまり勝つ見込みがない裁判は、
国がお金を立て替えてまでやる必要性に乏しい
ということだと思います。

また、担当する弁護士を選ぶことができません。
司法支援センターに相談に行って
法律相談を担当した弁護士が依頼を受けることとなります。
そういう意味では、どのような弁護士が当たるかは運となります。

有料の弁護士会の法律相談でも、
司法支援センターの法律相談でも、
ネットで選んだ弁護士でも、知り合いの紹介でも、
よい弁護士に当たるかどうかは運ですから、
司法支援センターだけが、
運に左右されるわけではありません。

お金がないけれども、法律相談をしたい、
弁護士に依頼したいという場合は、
司法支援センターを利用することをお勧めします。


←前回記事へ

2011年6月7日(火)

次回記事へ→
過去記事へ
ホーム
最新記事へ