弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第695回
弁護士の子供が有利に

司法試験を合格するには、
法科大学院に行かなければならず、
コストがかかること、その割には、
合格率は約23%であり、しかも、合格しても就職先がなく、
弁護士会費の負担を避けるために
弁護士登録をしない者も出て来ていることなど、
弁護士を目指している人には、
夢も希望もないような話をしばしばさせていただいています。

そんな状況において、
弁護士を目指すのに有利な状況にある人がいます。
それは、弁護士の子供です。

現在親である弁護士は、他の職業の方に比べると、
経済的には恵まれていることが多いです。

ということは、弁護士になるために、
コストがかかることは障害になりません。

むしろ、コストがかかった方が、
コストの負担を嫌う優秀な人が司法試験を避ける可能性があり、
より有利になります。
合格率が約23%と低いことから、弁護士の子供でも、
誰でも弁護士になれるわけではありません。

しかし、以前は、親の弁護士が、
自分の子どもに跡を継がせようと
子供を弁護士にしようと思っても、
司法試験の合格率は2%から3%だったので、
弁護士の子供でも優秀でないとなかなか合格ができませんでした。

合格率がかけるコストに比べると低いかもしれませんが、
以前の合格率と比べれば大分合格しやすくなっています。
しかも、現在、司法試験に合格して弁護士になっても
就職先がないという状況です。

弁護士の子供であれば、万一、就職先が見つからなければ、
親の所で働けばよいわけです。
そして、将来的には親の顧客を
そのまま引き継ぐことができますから、
将来の生活については、
他の合格者よりリスクは少なくなります。
 
以上のことから、司法試験の改革は、
より多様な人材を弁護士にする
ということ目標としていたと思いますが、
結果は、弁護士の世襲を
増やす結果になったのではないでしょうか。

僕は、そのような数字を検証できませんので、
実際はどうなったのかわかりません。
日本弁護士連合会や法務省は、
司法試験改革の結果、多様な人材が
弁護士になったのか調査して発表してもらいたいと思います。


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2011年11月1日(火)

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