弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第757回
オリンパス元社長へ約12億円

オリンパスの元社長が解任されたことに端を発して、
オリンパスの損失隠しが発覚したひと騒動も落ち着いてきました。

元社長は、社長への返り咲きを狙いましたができませんでした。
元社長は、自分の解任を不当だとして、
損害賠償請求をロンドンで起こしていたようです。

新聞報道によると、和解金額は、
守秘義務が課せられていることから公開できないようです。
ただ、関係者によると、約12億円だそうです。

その算定根拠は、契約上、社長の任期は4年だったことから、
オリンパスは4年分の報酬の大部分に当たる金額を
支払うということのようです。
年間約3億円の契約だったということなんですね。

巨人軍の役員が解任されたときにもお話ししましたが
会社は取締役をいつでも解任することができます。
ただし、解任された取締役は、正当な理由がある場合を除き
解任によって生じた損害賠償請求をすることができます。

本来任期満了まで取締役として受け取れた報酬が、
解任されたことによって受け取れなくなったということが、
解任によって生じた損害ということになります。
要するに、任期満了まで残りの期間の報酬ということになります。

オリンパスの元社長は、取締役を解任されたのではなくて、
代表取締役を解任されて、普通の取締役になっただけのようです。

しかし、同様の考え方に基づいて、
解任の理由が「損失隠し目的」という不当なものだったという理由から、
残期間の代表取締役としての報酬が損害ということで、
オリンパスも、元社長も和解することにしたものと推測されます。

オリンパスはまだ争いようはあったと思いますが、早期決着を図り、
早く会社を落ち着かせたいということもあったのだろうと思います。
まあ、一理ある和解だと思います。


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2012年6月26日(火)

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