第32回
CADオペレーターとはなんぞや? 後編

さて、CADオペレーターの実践編に突入したいと思います。
用意するのは、まずCAD用のソフトです。
OSはWindows NT系がCADには最適ですので、
ここではWindows2000をお勧めしておきます。
アプリケーションソフトは
前回紹介したように業界標準の「AutoCAD」があります。
しかし、これが超高価!
個人ではどうにもならない価格です。
そこで、この「AutoCAD」の廉価版である
「AutoCAD LT」(註1)をオススメいたします。
これならなんとか個人でも用意できる価格です。

え? 「AutoCAD LT」も購入できない?
実はそういうヒトの為の裏技があるんですよ。
「JW_CAD」(註2)というソフトを用意しましょう。
なんとこのソフトはフリーソフトです。
つまり無料! 凄いです! でも弱点もあります。
DOS版しか無いんです(註3)。
つまりWindowsでは走りません。
DOSマシンを用意しましょう(註4)。
うーん貧乏はツライです……。

ソフト、マシンの用意ができたら、次は仕事の用意です。
基本的に建築設計事務所関係の仕事が多いので、
こういったところから仕事を受注するようになります。
コレ、頭に入れておいてください。

仕事が受注できたら、後はひたすらトレース! トレース!
これが実際の仕事になります。
この時同時にExcel等の表計算ソフトの入力をお願いされるケースもあり、
これが出来るとギャラもアップします。
出来上がったデータの納品はメールにファイル添付の形で納品。
また、MOやCDなどのディスクで納品してもOKです。
ただし、ファイル形式は「AutoCAD LT」の場合は「.DWG」で、
それ以外のソフトで作製した場合は「.DXF」が業界標準ですので、
ここの所は注意が必要です。

さてさて、肝心のギャラの話なんですが、
この仕事も本人の入力速度によって激しくギャラが変わってきます。
図面1枚あたり○○○円(註5)という仕事の発注形式なので、
時給換算すると、入力の速いヒトなら時給3,000円程度、
遅いヒトなら時給1,000円を割り込んでしまうという感じになります。
うーん、良いんだか悪いんだか微妙な値段ではありますねー(苦笑)。

最後に仕事の受注方法。
かなり専門性の高い仕事なので、
簡単に仕事が受注できると考えていると痛い目を見ます。
まずは専門学校からスタート。
次に建築設計事務所のバイトに潜り込むことが仕事受注への第一歩。
それから徐々に業界に慣れ親しんでいくのが
仕事受注への最短コースでしょう。


註1: 「AutoCAD」から3D機能を除いたもの。
その他の性能に関しては「AutoCAD」と大差なし。

註2: このソフト、DOS 版ですが現役バリバリという恐ろしいソフトです。

註3: 現役エンジニアの読者様からメールをいただきまして、
現在は「JW_CAD for Win」が登場しているとのコトです。
これでもうWindowsマシンでも全然OKです。

註4: 中古パソコン屋へ行けばタダのような価格で販売されています。
っていうかタダでくれるかもしれませんヨ。マジで。
去年のことですが、中古パソコン屋の店頭で
「ご自由にお持ち帰り下さい」と書かれたDOSマシンを見ましたから(笑)。

註5: 簡単なA4サイズなら1枚1,000円程度。
もちろん製図内容が複雑になればなるほどギャラはアップ、
表計算もできればさらにアップです。


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2002年11月21日(木)

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