第199回
「パソメシ」番外編 パソコンは自分で作るもの! その36

自作パソコンならではの禁断の技「クロックアップ」。
最終回を目前に控えた今回は、
このクロックアップを伝授したいと思います。

以前、CPUのところで説明したと思いますが、
CPUのクロックスピードには若干の余裕が持たせてあります。
実際には1.2ギガヘルツで動作するCPUでも、
安全マージンを織り込んだ上で、
1ギガヘルツの表示をして出荷されているのです。

多くの場合、前述したような1ギガ→1.2ギガというような
1.2倍のクロックアップ程度ですが、
中には(実際にあった例では)
1.5倍以上のクロックアップに成功した例もあります。

クロックアップには、FSBの変更、倍率の変更、電圧の変更等
色々な方法が存在しますが、
今回はこれらの中でも比較的安全かつ簡単な
「FSBの変更」による方法を紹介します。

クロックアップは自作パソコンならではの裏技だと言いました。
ではなぜメーカー製パソコンでのクロックアップは
難しいのでしょう。その秘密はBIOSにあります。
メーカー製パソコンのBIOS設定項目はあまりにも貧弱です。
その上メーカー独自の
スタートアップスクリーンが表示されるので、
そのバックでBIOSの設定画面が
立ち上がっていることすら知らないヒトも多いのでは? 
というのがその実態なのです。

さて、クロックアップの実技です。
まずパソコンの電源を投入し、
BIOSの画面が出たところで「Delete」キーを押します。
BIOSの設定画面に入ったら
「Advanced BIOSFeatures」か「Advanced Chipset Features」
(BIOSのメーカーによって異なる)を探して、
「Carrent FSB Frequency」を見つけだします。
この設定画面からリターンキーを押すことによって
FSBのスピードを変更することができます。
初期設定では100とか133になっていると思いますので、
(はやる気持ちを抑えて)一段階刻みで
クロックアップしていきましょう。
一段階ごとにWindowsを起動してみて、
問題なければ再びBIOSの設定画面に入っての変更、
この繰り返しです。

クロックアップをやり過ぎると最終的には
Windowsの起動画面の途中でパソコンがフリーズします。
これがクロックアップの限界です。
ここから数段階クロックダウンして
通常使用するように設定すればOKです。

最後に
(あまりこのような文句を書くのは好きじゃないのですが)
クロックアップは確実にパソコンの寿命を縮めますし、
パーツメーカーの保証対象外にもなります。
ですから筆者としては決して
クロックアップを進めているワケではありません。
それでもヤルのならあくまでも自己責任で頑張ってみて下さい。


←前回記事へ

2003年5月7日(水)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ