11月11日(月)
晴れ、北風風力4-5級、
最高気温11℃、最低気温4℃
北風強し、
十六大の五星紅旗が街中にたなびきます。

第5回
十六大に学べ! (1)

先週の金曜日から、中国共産党第16回全国代表大会、
通称:「十六大(しーりゅうだー)」が始まりました。
これは5年に1回開かれる共産党の全国大会で、
全国6,600万共産党員の代表、約2,100人が北京に集まり、
今後5年間の共産党の党規約の改正や人事を決定する、
非常に重要な会議です。

中国共産党の全国代表大会は、今回で16回を数えます。
第1回は1921年7月、上海で開かれました。
当時の党員は50名余り。
代表12人により、中国共産党の創立が宣言されたそうです。
この第1回全国代表大会の旧跡は、
邱さんもお薦めの上海の最先端スポット、
「新天地」の中にあります。
当時の党員は、80年後に党員が6,600万人まで
増えるとは思わなかったでしょうし、
よもや、第1回全国代表大会の場所が、
中国の最先端スポットに組み込まれてしまうとは
思ってもいなかったでしょう。

今回の「十六大」の最大の目玉は、
江沢民(じゃんざーみん)総書記が提唱する
「三つの代表」の理念が党規約に盛り込まれる事と、
江沢民総書記が総書記のポストを
胡錦涛(ふーじんたお)氏に引き継ぐ事です。

「三つの代表」とは「中国共産党は、
1) 先進的生産力の発展要求
2) 先進文化の前進方向
3) 最も広範な人民の根本的利益
を代表する」という理念です。
抽象的過ぎて、何が言いたいのかよく分かりませんが、
3) の「最も広範な人民の根本的利益」が、
今まで労働者階級の利益だけを
代表する事を旨としてきた中国共産党が、
個人企業家などいわゆる資本家の利益をも代表する、
とした所が新しい様です。
「労働者の党」から「全人民の党」へと生まれ変わる、
という事です。

「社会主義市場経済」という新語を作り出したり、
昔はあれだけ目の敵にしていた資本家の利益を代表したり、
基本理念と時代の流れの狭間で、
中国共産党は何とか辻褄を合わせながら、
執政党としての地位を維持しています。
中国共産党が一番怖いのは、
アメリカでも台湾でもありません。
「人民の不支持」です。


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