11月18日(月)
晴れ、風力3以下
最高気温4℃、最低気温−(マイナス)6℃
寒い日は辛い重慶火鍋であったまります

第8回
干杯とは、杯を干す事なり

中国の宴会と言えば、白酒を避けて通る事は出来ません。
白酒はアルコール度数が50度以上ある透明の蒸留酒で、
コーリャン等の穀物から作られます。

中国の宴会ではこの白酒を小さな杯になみなみと入れ、
「干杯!(かんぺい、乾杯)」と言いながら
「生」のままで一気に飲みます。
1杯1杯の量は少ないのですが、
何杯も干杯して大量に摂取すると、
頭痛、吐き気など地獄の苦しみが待っています。

総経理 「では、両社の友好と益々の発展を祈って、干杯!」
全員  「干杯!」
 「柳田先生。まず1杯飲んでください。
それから私と干杯しましょう」
柳田 「そうすると私が2杯で、張さんが1杯になりますが」
 「そうです。これが山東省の風習です。
あ、魚料理が来ました。
魚の頭が柳田先生に向いていますので、
柳田先生は3杯飲んでください」
柳田 「さ、3杯ですか」
 「魚の尾が向いている王さんは4杯飲みます。
「頭三尾四」です」
 「柳田先生。干杯!」
柳田 「か、干杯」
総経理 「柳田先生は何年生まれですかな」
柳田 「66年です」
総経理 「66年と言えば、営業部の李が66年生まれです。
これ小李、柳田先生と干杯しなさい。
そうだな、66年だから6杯干杯しなさい」
柳田 「ろ、6杯ですか」
 「柳田先生。干杯!」
柳田 「か、干杯」
総経理 「66年と言えば、馬年ですな。実は私は42年の馬年です。
「馬到成功」。馬年同士で干杯しましょう」
柳田 「張さん、張さん。総経理、
白酒飲んでも全然顔色が変わらないと思ったら、
あれ、水ですよ。水と干杯はちょっとつらいですよ」
 「総経理は肝臓を壊されています。
かと言って、総経理が飲まなくては、宴会が盛り上がらず、
柳田先生を十分に接待できません。
ここは何事もなかった様に干杯して、
総経理のメンツを立てるのが礼儀です」
総経理 「さあさあ、柳田先生。馬年に干杯!」
柳田 「うう、干杯(涙)」

こんな感じで、宴会は延々と続いていきます。


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