第238回
中国人の海外旅行

中国には国内にも観光地がたくさんあるのですが、
それに飽き足らず、
海外旅行をする人が最近増えています。
海外旅行の代金も、
海外旅行が解禁された頃に比べると、
だいぶこなれてきている様です。

タイのプーケット、5泊6日リゾートの旅で、
北京からの往復航空券、ホテル代、朝昼晩3食、
ガイド代、入場券全て含めて、
5,400元(81,000円)ですので、
国内旅行の代金にちょっとお金を足せば、
海外旅行が出来てしまう、という感じです。

人気の旅行先は、やはりタイの様です。
タイは旅行代金自体が安い事もありますが、
現地に着いてからの物価が安い事も、人気の理由の様です。

先日、タイに旅行に行った中国人の友人に聞いた所によれば、
タイのパタヤビーチの土産物屋はどこへ行っても、
中国語が通じるそうです。
タイ人のお土産物屋さんも、
中国人観光客が増えてきたので、
必死になって勉強したのでしょう。
大したものです。

日本へ旅行に行く人も増えています。
2000年9月に日本への観光旅行が解禁になった当時は
20,000元(300,000円)以上していた日本へのツアーですが、
最近は随分安くなってきています。

大阪、京都、箱根、東京、5泊6日の旅で
7,600元(114,000円)、
箱根、東京、3泊4日の旅だと
5,000元(75,000円)で行けてしまいます。
もちろん、日本国内の移動費用など全て含めた料金です。

但し、日本への旅行が解禁になったと言っても、
行けるのは北京市、上海市、広州市の
戸籍を持っている人たちだけです。
それ以外の人は、いくらお金を出しても行けません。
又、日本への旅行は全て団体旅行であり、
個人旅行はまだ許されていません。

これは、あまり貧乏な人を日本に行かせると、
日本で逃げてしまう可能性がある為です。
そりゃ蛇頭に数万元(数十万円)払って、
貨物船に詰め込まれて、
死ぬような思いをしながら日本に行くぐらいなら、
数千元(数万円)でツアーに参加して、
ちゃんと飛行機に乗って日本に行って、
観光を十分に楽しんだ後に逃げる方が、
よっぽど良いですわな。

中国の人たちが日本に観光旅行に来て不満に思うのが、
どこに行っても中国語が通じない事だそうです。
日本の観光業界の方々も、
パタヤビーチの土産物屋の商魂を見習って、
中国語の習得に励んで頂きたいものです。


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