第237回
「中国のハワイ」

日本はゴールデンウィークの真っ最中ですが、
中国も5月の初めは労働節(メーデー)で1週間、
お休みとなります。
昨年の労働節は、SARSが蔓延し、
旅行をしている様な状況ではなかったのですが、
今年はたくさんの人が旅行に出掛けるものと思われます。

中国の人たちの旅行の仕方は、
名所旧跡や風光明媚な所を精力的に見て回る、
というパターンが多く、
一ヶ所に留まってゆっくりする、
というスタイルはまだ少なそうです。
せっかく高いお金を払って旅行に来たんだから、
たくさん見なきゃ損、という様な、
「食べ放題」的発想なのかもしれません。

旅行先は安徽省・黄山、広西自治区・桂林など、
伝統的な観光地の他に、
最近では、海南島、雲南省、
新疆ウイグル自治区なども人気がある様です。

お値段は、北京出発の往復航空券、ホテル代、
朝昼晩の3食、ガイド料、入場料全て込みで、
雲南省・昆明、麗江、大理、5泊6日少数民族の旅が
3,000元(45,000円)程度、
新疆ウイグル自治区、6泊7日シルクロードの旅が
4,000元(60,000円)程度です。

全て込みでこの値段は安いと思いますが、
中国の人たちから見れば、1か月分の給料より高い訳ですから、
我々日本人の感覚で言えば、
5-6泊の国内旅行で30-40万円、という感じです。
そら、たくさん見なきゃ損、ですわな。

私のお薦めの旅行先は、
邱さんも「もしもしQさんQさんよ」で書かれていた海南島です。
海南島は「中国のハワイ」と呼ばれていますが、
海のきれいさから言えば、ハワイより上かもしれません。

海南島の南端、三亜市の東に亜龍湾というビーチがあります。
このビーチは周りに海を汚す様な産業が全く無く、
見渡す限り真っ青な南シナ海が広がっています。

この亜龍湾には、グロリア、ホリデーイン、シェラトンなど
5つ星のホテルが並んでおり、
それぞれがプライベートビーチを持っています。
ホテルの中で過ごす分には、
申し分の無いリゾートライフを満喫出来るのですが、
一歩ホテルの外に出ると、
ただの中国の田舎になってしまうのが惜しい所です。

1年中泳げる熱帯の気候、
汚染されていない真っ青な海ときれいなビーチ。
こうしたすばらしい観光資源があるにも関わらず、
日本人にはほとんど、
ビーチリゾートとして認知されていないのではないでしょうか。

きれいな海を生かして総合的なリゾート開発をすれば、
ハワイやバリ、プーケットより近いビーチリゾート、という事で、
たくさんの日本人観光客を
呼び込む事が可能なのではないかと思うのです。


←前回記事へ 2004年5月3日(月) 次回記事へ→
過去記事へ
ホーム
最新記事へ