第302回
中国企業の日本進出

現在、日本では、中国の家電メーカーの電化製品は、
余り売られていないのではないかと思います。
自社ブランドで販売しているのは、
三洋電機と提携したハイアールの製品ぐらいでしょうか。

中国は「世界の工場」と呼ばれ、
世の中これだけ「MADE IN CHINA」のものが溢れているのに、
中国の自社ブランドで売られているものは
そんなに多くはありません。
やはり、中国製品のイメージが未だに
「安かろう、悪かろう」である為、
同じ「MADE IN CHINA」でも、
OEMとして生産したものを
日本のメーカーのブランドで売った方が、
売れるのかもしれません。

しかし、中国の電化製品の品質は
確実に良くなっています。
私も日常生活において、
中国の電化製品を使っていますが、
全く不自由なく使えています。
実際、中東や欧米各国では、
中国の電化製品が飛躍的にシェアを伸ばしている、
と聞きます。

となると、今後、日本でも、
中国の家電メーカーの製品が、
韓国のサムスンの様に、
日本の家電メーカーの製品と肩を並べて競争する日が、
そう遠からず来るのかもしれません。
これは電化製品に限った話ではなく、
品質の良い製品を生産出来る様になった、
全ての「MADE IN CHINA」製品に言える事です。

そうなった場合、中国語を話せる日本人の存在が
ぐーんとクローズアップされます。
現状、中国企業は、中国に住んでいる日本人や、
中国にある日系企業の需要を取り込む為に、
中国語を話せる日本人を雇う様になってきていますが、
今後、中国企業はその先にある日本市場にターゲットを定め、
中国語を話せる日本人を
その水先案内人とする可能性が大いにあると思います。

今、多くの日本企業が中国進出をするに当たって、
日本語を話せる中国人を
水先案内人として雇っているのと同じ様に、
今後は、中国企業が日本に進出する為に、
中国語を話せる日本人を
その先導役として雇う事が予想されます。
「やはり、日本企業に営業をかけるには、
日本人の考え方や日本市場の事を良く理解している
日本人を担当にした方が良いだろう」
と中国企業も考えるのではないでしょうか。

こうなると、中国語を話せる日本人が活躍出来る舞台が、
飛躍的に広がります。
新たな市場を1から切り開いて行く仕事ですので、
大変な仕事ではありますが、
非常にやりがいのある仕事なのではないでしょうか。


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