第361回
「地球上の人類の半分が中国人」

13億人を突破した中国の人口は、
増加率こそ鈍化するものの、今後も増え続け、
2032年前後に約14億7,000万人で
ピークを迎えた後に減少に転ずる、と予測されています。

1979年に導入された「一人っ子政策」から
人口が減少に転ずるまで、
実に、半世紀以上の時間がかかる事になります。
それも「一人っ子政策」という、
かなり強烈な政策を用いて半世紀以上ですから、
人口政策は一度舵を切り間違えると、
末代まで祟る事がよく分かります。

民主主義国家の政治家は、
次の選挙も当選したいが為に、
目の前の経済政策に大きな時間を割きますが、
国の将来を考えた場合、人口政策こそが、
政治家として最も時間を割かなければならない
最重要政策なのではないでしょうか。

さて、アメリカは中国の「一人っ子政策」を、
「人権無視だ!」などと批判しますが、
私は「一人っ子政策」導入は
大英断だったと思います。
毛主席の口車に乗って多産を続け、
10年で2億人づつ人口が増えていたとしたら、
今頃、中国の人口は14億人を軽く超えています。

更に、人口は年代が下がる度に
「ねずみ算」式に増えていきますので、
50年後、100年後の人口増加率は
「10年で2億」なんていう生易しいものではありません。
「地球上の人類の半分が中国人」、
なんていう状態になるのも、
決して非現実的な話ではありません。

毛主席にとっては、
「地球上の人類の半分が中国人」というのは、
非常に魅力的な響きだったかもしれませんが、
地球の食糧問題、資源問題、環境問題等を考えた場合、
地球の総人口は
これ以上増やさないに越した事はありません。

それでもアメリカが「人権無視だ!」
などと言ってくる様であれば、
中国は億単位の移民をアメリカに送り込んで、
アメリカに
「人口が多すぎる、という事はどういう事なのか」を
身をもって学習してもらってもよいかもしれません。


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