第376回
「中産階級」の食べ物、ビッグマック

では、「ビッグマック指数」が示す
1ドル=3.75元が適正レートなのかというと、
そんな事もありません。

トール・ラテほどではありませんが、
内容豊富、ボリュームたっぷりの「8元定食」と比べると、
ハンバーガー1つで10.5元のビッグマックも
中国ではかなり贅沢な食べ物です。

アメリカや日本のマクドナルドは、
「時間がないから、マクドナルドで済ませるか」という、
ファストフードとしての位置付けなのですが、
中国の麦当労は、
「週末はちょっと贅沢して、家族で麦当労でも行くか!」
という、「中産階級」のちょっとした贅沢の場なのです。

このビッグマックの値段設定は、
マクドナルドの中国戦略が
「中産階級」マーケット狙いである事を物語っています。
大きな「中産階級」マーケットを狙いに行くには、
やはり同じモノやサービスでも、
本国での価格からかなり値下げして
販売しなければなりません。

「ビッグマック指数」から導き出した
1ドル=3.75元というレートは、
いわば「中産階級」レートです。
ですから、中国政府が1ドル=3.75元まで
人民元を切り上げたとしても、
中国製品のアメリカへの流入は止まりません。
中国製品の流入を止めるには、
人民元を1ドル=3.75元より、
更に高く切り上げてもらわなくてはなりません。

なぜなら、アメリカの産業界を悩ませている
中国製品を作っているのは、
「中産階級」の人たちよりもっとずっと収入が低い
「プロレタリア階級」の人たちなのですから...。


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