第523回
くだらないバラエティー番組見てる場合か!

先日、久しぶりに日本に出張しました。

北京に駐在した当初は、日本に出張すると、
日本のテレビを見るのが楽しみでした。
北京では、NHKや民放の衛星放送を見ることはできるのですが、
民放の地上波放送は見ることができませんので、
日本に行ったときにここぞとばかり見るのです。

しかし、今回、ホテルの部屋で
民放のバラエティー番組やワイドショー番組を見て、
あまりのくだらなさに呆れてしまいました。
NHKの番組はかろうじて品格を保っていますが、
民放の番組はあまりに下品でくだらない。

これ、諸外国のみなさんが日本に来てテレビを見たら、
日本人は下品でくだらない民族だと思いますよ!

私が「おやじ」と呼ばれるような
年齢になったこともあるでしょうし、
北京に10年間も隔離されていて、
日本の芸能事情に疎くなっていることもあるのでしょうが、
それらを差し引いて考えても、
日本人はあんなものを見て
喜んでいる場合ではないと思います。

中国のテレビはつまらないですが、
少なくとも、日本のテレビのようにくだらなくはないです。

テレビ番組のレベルから、
その国民の知能レベルを推し量る、
というのは、少々乱暴かもしれませんが、
中国のテレビも日本のテレビも、
見る人が多いからスポンサーが付く、
スポンサーが付くから番組を作ることができる、
という仕組みになっていることを考えれば、
ある程度の相関関係はあるのではないでしょうか。

日本にいる時には、そんなことは思わなかったのですが、
外から見ていると、日本は豊かな時代が長く続きすぎて、
「平和ボケ」というか、「豊かボケ」というかで、
テレビに限らず、人々が無駄なことに
労力を使いすぎているような気がします。

それを「文化」と言われてしまうと、
返す言葉もないのですが、
経済のグローバリゼーションにより
世界的な競争が激化する中で、
日本人は1人1人がもうちょっと、
日本の国力を高めるような方向に、
自分の力を使った方が良いのではないかと思います。

もちろん、私も息抜きのための娯楽は必要だと思いますし、
頭が良い日本人がたくさんいることも知っています。

しかし、ひたむきにおカネに向かって突き進む
中国の人たちを毎日見ていると、
日本人がくだらないバラエティー番組を
口をあけて見ている間に、
その横を軽々と
追い抜かれてしまうような気がするのです。


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2006年2月24日(金)

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