第714回
株式投資ブームで海外旅行減少?

みなさん、ゴールデンウィークは
いかがお過ごしだったでしょうか。
マイカーで旅行に行って渋滞に巻き込まれ、
ゆっくりと骨休めをするつもりがかえって疲れてしまった、
なんていう方も多いのではないでしょうか。

中国も社会主義国家だったころのなごりで、
5月の1日から7日まで、
労働節(らおどんじえ、メーデー)の連休でした。
私はずっと北京の自宅でゆっくりしていたのですが、
北京市民の多くはマイカーで旅行に出かけたようで、
連休が始まる前日、4月30日の北京の道路は、
渋滞で完全にマヒしていました。
中国もいよいよ、日本のように連休になると
道路が大渋滞する車社会になりつつあるのです。

日本の連休は土日をからめた3連休が
バラバラとある感じですが、
中国の連休は2月の春節(ちゅんじえ)、
5月の労働節、10月の国慶節(ぐおちんじえ)など、
1週間の休みが年に数回
どかんどかんとやってくるようになっています。

これは中国政府が旅行産業振興のために
数年前に導入した制度なのですが、
旅行をする人がこれらの連休に集中するため、
飛行機や鉄道のチケットが取れないことや、
ホテルの価格が高騰することなどが
社会問題となっています。
逆に言えば、この旅行産業振興策は
旅行をする人が多すぎて、
社会問題となるぐらいの効果を上げた、
ということです。

しかし、今年の労働節の連休は
今までとはちょっと違う動きが出てきました。

上海の大手旅行代理店ではこの労働節の連休中、
これまで人気だった香港、東南アジア、
オーストラリアなどへの海外旅行の売上が、
大幅に落ちたそうです。
これに対し、上海近郊の崇明島にマイカーで出かける、
というような、近場の行楽を楽しむ人が増えているようです。

これはどうも、
昨今の株式投資ブームでお金持ちだけではなく、
中間所得層の人たちまでもが株式に投資をしており、
手持ち資金に海外旅行にいくほどの余裕がない、
ということのようです。

この事実を裏付けるように、
上海の大型書店ではこの労働節の連休中に
「中国新股民読本(中国新株式投資家読本)」や
「股民学校(株式投資家学校)」というような
株式投資技術の本が飛ぶように売れたのだそうです。

私は「中国の人たちがお金持ちになれば、
消費は増える」と思っていたのですが、
本当は「中国の人たちがお金持ちになれば、
消費より投資を優先させて、
もっとお金持ちになろうとする」
というのが正しいのかもしれません。


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2007年5月16日(水)

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