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       第789回 
        景気の良い中国で楽しい勝ち戦を 
      私が中国で起業することに決めた理由の1つは、 
        中国にいれば前向きな仕事ができる、ということです。 
      特に、私が会社を辞めた2001年の日本は、 
        平成不況の真っ只中。 
        日本に帰っても「不良債権処理」とか、 
        「値引き交渉」とか、「経費節減」とか、 
        そういった後ろ向きな仕事ばかりが待っていそうでした。 
      一方、当時の中国は毎年7%を超える 
        高度経済成長を続けており、 
        仕事は前向き、街も活気にあふれていました。 
        日本から出張で来たお客さんが 
        「東京ではみんな黙ってうつむいて歩いているけれども、 
        北京の人たちは大声で話しながら上を向いて歩いているねぇ」 
        と言っていたのが印象的でした。 
      前向きな仕事を求めて中国で起業した私ですが、 
        起業して半年は仕事がなくてえらい目に遭いました。 
        しかし、その後は大きくなっていくマーケットの中で 
        毎年増収増益を続ける、という、 
        非常に前向きで楽しい仕事をさせてもらっています。 
      学校を出て就職したら 
        いきなり平成不況の真っ只中だった、 
        という今の若い人たちには 
        この感覚はわからないかもしれませんが、 
        進軍ラッパを吹きながら、 
        「行け−!進めー!」とどんどん攻めていく 
        勝ち戦のような仕事は、大変楽しいものです。 
      今の日本は景気もかなり回復し、 
        一部の業界ではこうした勢いのある仕事が 
        できるのかもしれませんが、 
        もし、日本で敗戦処理のような仕事に 
        うんざりしている人がいたら、 
        中国に来て勝ち戦に参戦する、 
        というのも一つの手かもしれません。 
      どうせ働いて食い扶持を稼がなければならないのであれば、 
        負け戦より勝ち戦に従軍した方が楽しいに決まっているのです。 
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