第790回
未成熟な中国マーケットに商機あり!

私が日本の若い人たちに中国起業をおススメするのは、
単に、中国の景気が良いから、という理由ではありません。

今、日本人が中国で起業をするに当たって
非常に有利だと思われる点は、
中国の景気が良いことよりもむしろ、
中国のマーケットがまだまだ未成熟である、
ということにあると思います。

中国は私が来た11年前に比べれば、
物資も格段に豊富になりましたし、
サービス業も充実してきました。

しかし、いたれりつくせりのモノやサービスがあふれる
日本に比べればそのマーケットはまだまだ未成熟です。
「日本にはあるが、中国にはないモノやサービス」
という観点で北京の街を見ていけば、
1週間で100や200のビジネスアイデアを思いつくのは
簡単なことです。

更に、中国には
「値段が安くて品質がそこそこのモノやサービス」
は腐るほどありますが、
「ちょっと値段は高くても、抜群に品質の良いモノやサービス」
はまだまだ少ないのが現状です。

「サービス精神」、「完璧主義」、「生真面目さ」など
中国の人たちにはマネのできない日本人の特性を発揮して、
「抜群に品質の良いモノやサービス」を提供することができれば、
私たち日本人が中国で活躍できる場は、
まだまだたくさんあるように思います。

日本人がたくさんいる日本では、
当たり前すぎて武器にはならないこうした日本人の特性ですが、
ここ中国ではそれらは大きな付加価値を生むのです。

もちろん、中国で起業すると、
代金を支払ってもらえない、とか、
役人に難癖をつけられる、とか、
そういった日本ではありえないようなところに
落とし穴が掘ってありますので、
十分に注意をしなければなりません。

しかし、それらをうまく回避することができれば、
今の中国には、
優れた日本のモノやサービスを知っていることや、
日本人ならだれもが持っている日本人の特性を、
存分に生かすことのできるビジネスチャンスが、
その辺にごろごろと転がっているのです。


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2007年11月9日(金)

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