第903回
「こんな市街地に倉庫があってすいません」

当社の第1号倉庫が正式に営業を開始しました。

北京の東五環路の外側にみつけた旧家具工場を
17年の契約で借り受け、倉庫用に改造していたのですが、
この度この改造作業が完了し、
まずは当社の引越子会社である
外運華通が旧倉庫から引っ越してきました。

今後、既にご契約を頂いた顧客企業に
順次ご入居を頂く予定です。

この倉庫は開通したばかりの
北京天津第二高速道路まで車で5分と、
物流の観点から見れば絶好の立地なのですが、
倉庫の周りには畑、空き地、市場、金魚の養殖場など、
典型的な中国の田舎の風景が広がっており、
住むとしたら決して便利なところではありません。

しかし、ここも契約が満了する17年後、
2025年には市街地になっているかもしれません。

実際、北京の市街地化はものすごい勢いで進んでいます。
当社が引越の仕事を始めた6年前に
下請けで使っていた引越会社の倉庫は、
当社の倉庫よりずっと街の中心部に近い
四環路沿いにあるのですが、
当時の倉庫の周りは畑と空き地ばかり、
同社の倉庫はその周辺では一番立派な建物でした。

それが、先日同社の倉庫のそばを通りかかったところ、
倉庫はショッピングセンターと高級マンションにはさまれ、
「こんな市街地に倉庫があってすいません」
という風情で肩身が狭そうに建っていました。

風のうわさに聞くところによれば、
同社は今ではその倉庫の抜群の立地から
大手小売企業の物流拠点に抜擢され、
本来の引越業より倉庫業の方が
何倍も儲かっているそうです。

こうした状況を見ていると、
当社の倉庫の周辺も17年と言わず、
10年ぐらいで市街地になってしまうかもしれません。
そうなれば当社の倉庫は市街地の中の物流拠点となり、
価値が大幅に上がることが予想されます。

私も早く
「こんな市街地に倉庫があってすいません」
と言ってみたいものです。


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2008年7月28日(月)

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