第930
北京パラリンピックに見た中国の実力

北京パラリンピックが9月17日に閉幕しました。
日本ではニュースのスポーツコーナーで
メダルを取った日本選手が紹介されるぐらいで、
やはりオリンピックに比べるとかなり
盛り上がりに欠けていたのではないかと思いますが、
私は北京に住んでいるおかげで、
今回、パラリンピックの存在を
非常に身近に感じることができました。

まず、北京パラリンピックの開会式は
オリンピックと同じようにテレビで生中継。
そして、競技が始まってからはその様子を、
中国の国営放送・中央電視台の5チャンネルで
ずっと放送していました。

外食をしに行っても、多くのレストランが
オリンピック観戦用に備え付けたテレビで
この5チャンネルのパラリンピック中継を流していましたので、
北京市民もたくさんの人が
パラリンピックに興味を持ったのではないかと思います。

中国政府はオリンピック開催前から
「両個奥運、同様精彩(りゃんがあおゆん、とんやんじんつぁい、
二つのオリンピックは、同じ様にすばらしい)」
というスローガンを掲げて、
オリンピックに比べてパラリンピックが
極端に盛り下がらないように配慮してきましたが、
その努力が随所に見られます。

そして、一番驚いたのは、
北京オリンピックが閉幕して選手団が北京を離れてから、
北京パラリンピックの選手団が北京入りする
わずか1週間ほどの間に、
北京の街が「オリンピック開催地」から
「パラリンピック開催地」にガラっと模様替えされたことです。

幹線道路沿いに飾られていたオリンピックののぼりは
パラリンピックののぼりに付け替えられ、
「オリンピック村はこちら」の交通標識は
「パラリンピック村はこちら」に替えられていました。

北京オリンピックのマスコットであった
5人の「福娃(ふーわー)」は街中から姿を消し、
北京パラリンピックのマスコットである
「福牛楽楽(ふーにゅーらーらー)」が
それに取って代わりました。

日本大使公邸で行われた
パラリンピック日本選手団歓迎レセプションで、
日本選手団の大久保春美団長も
「今までのパラリンピック開催地では、
どこかオリンピックの雰囲気を引きずったままで
パラリンピックが開催されたが、
北京にはそういう雰囲気はない。
『北京パラリンピック』というオリンピックとは
全く別の大会を開くんだという意気込みが感じられる」
とおっしゃっていました。

商業的な価値のないものには
誰も興味を示さない日本とは違い、
国家が「やるんだ!」と決めたら
徹底的にやる中国。

こういうのを見せつけられると
「中国、侮り難し」と思います。


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2008年9月29日(月)

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