第1041回
間違い電話とセールス電話

中国に来て驚いたのは、
日本と比べて間違い電話がかかってくる回数が
桁違いに多いということです。

そして間違い電話をかけてきているにも関わらず、
「自分が間違った番号を押すわけがない」
という妙な自信を持っている人が多く、
閉口することも少なくありません。

以前、私は携帯電話にかかってきた電話に出たところ
いきなり「お前誰だ!なんでお前が
小張(しゃおじゃん)の携帯電話を持っているんだ!」
と怒鳴られたことがあります。
あたかも私がその会ったこともない
小張の携帯電話を盗んだような言いように、
怒りを通り越して呆れてしまいました。

こうした失礼な間違い電話がかかってくるのを防ぐためもあって、
私は私の携帯電話に電話をかけると呼び出し音のかわりに、
香港のシンガー・王菲(わんふぇい、フェイウォン)が歌う
「流飛飛(りゅうふぇいふぇい)」という
ド派手な広東語のロックが流れるように設定しました。

間違い電話をかけた人にはこれを聞いて、
この番号が小張の携帯電話ではないことを
悟って欲しいのですが、
それでも間違い電話は時々かかってきます。

もう1つ仕事をしていて困るのがセールス電話です。
こちらは主に会社の固定電話にかかってくるのですが、
1日に何本もかかってくると業務に支障を来たします。

そこでこちらの対策としては、
会社の固定電話に電話をかけると、
いきなり日本語のアナウンスが流れるようにしました。

訳のわからない言語のアナウンスを聞いた
多くのセールス電話の人は、
諦めて電話を切ってしまうようで、
以前と比べるとセールス電話は随分と減ったのですが、
それでも日本語アナウンスを
乗り越えてかけてくる根性のある人もいます。

私はセールス電話だとわかった時点で、
すぐに電話を切ってしまうのですが、
人によっては根が親切なのか、それともヒマなのか、
いつまでもセールス電話に付き合っている人がいます。
このため当社では、
セールス電話がかかってきたらすばやく見分けて、
10秒以内に切ることを義務付けています。

電話は瞬時に双方向で意思の疎通ができる
便利なツールではありますが、
必要のない迷惑な電話がかかってきた場合は、
最も時間が取られてしまう危険なツールである、
ということを中国に来て再認識しました。


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2009年6月12日(金)

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