第1171回
外圧に屈して苦しむ日本に学ぶ中国

先日、CCTV(中央電視台)のニュースを見ていたら、
「日本は外圧に屈して円高を容認したために、
いかに苦しい思いをしたか」という解説を、
結構長い時間を割いてやっていました。

この解説によれば、
1985年のプラザ合意により円高誘導開始
→輸出産業に頼る日本経済は円高不況に
→不況対策として日銀は低金利政策を導入
→低金利が不動産や株式への投機を生みバブル経済に
→バブル退治のために日銀が金融を引き締めに転じ
バブルが崩壊、10年にわたる平成不況へ
ということでした。

日本の長い長い苦しみは全て、
1985年に日本が外圧に屈して
プラザ合意に同意したことに端を発している。
だから、我々は日本の失敗を他山の石として、
外圧には絶対に屈してはいけない、
ということのようです。

第1047回「世界第2位の経済大国・中国」
ご紹介した成長モデルに続き、
またもや反面教師ですか、日本は...。

しかし、良い点も悪い点も含めて、
中国は実に良く日本を研究し、
現在の政策に役立てていると思います。

私、以前、中国政府直轄のシンクタンクである、
中国社会科学院の日本研究所に
お邪魔したことがあるのですが、
ものすごい数の日本語の本が揃えられており、
30名以上の研究員の方々が、
日本の政治、経済、対外関係、社会文化などについて、
日夜、研究を続けられているとのことでした。

中国社会科学院には、日本研究所の他にも、
米国研究所、欧州研究所、東欧中央アジア研究所、
西アジアアフリカ研究所、ラテンアメリカ研究所などがあり、
世界中の国々の政治、経済などを研究して、
中国政府に提言を行っているようです。

私は著書「起業するなら中国へ行こう!」の中で、
最後の第6章を「中国に学ぶ!」として、
今の日本が中国に学ぶことはたくさんある、
という内容の文章を書きましたが、
一部の読者の方からは、「無条件の中国礼賛」とか、
「日本に育ててもらった恩を忘れたのか、この恩知らず!」
などというようなご批判を頂きました。
私としては、逆に、祖国を愛するがゆえの
問題提起のつもりだったのですが...。

日本と中国が違う、ということは、
良い点にしても悪い点にしても
学べることはたくさんあるはずです。
江戸末期から明治初期の日本人がそうであったように、
外国のことを良く学んで、
それらを自国の将来のために役立てる、
という謙虚な姿勢こそ、
今の私たち日本人に必要とされていることなのではないか、
と私は思います。


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2010年4月12日(月)

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