第1446回
中国でiPhoneの「脱獄犯」急増

中国でも大人気の米アップル社のスマートフォン・iPhone。

その人気の理由はいろいろとありますが、
「一度買ってしまえば、アプリと呼ばれるソフトウェアを
ダウンロードすることによって様々な使い方ができる」
というお得感も、普通の携帯電話から乗り換える
大きな理由の1つであるようです。

アップル社は昨年11月から、
携帯端末用コンテンツ販売サイト
「アップルストア」でアプリを買う際に、
人民元でも決済をできるようにしました。
同社はiPhoneを売って儲けて、
アプリを売ってもう一度儲ける、
という「一粒で2度おいしい」ビジネスモデルを
画策しているようですが、
中国のユーザーは「一度買ってしまえば...」と思えばこそ、
給料1か月分の大枚をはたいてiPhoneを買ったわけですから、
更にアプリにおカネを払ってアップル社を儲けさせるつもりは
毛の先ほどもなさそうです。

先日、中国のモバイルシステム調査機関・
「友盟」が行った調査によれば、
中国で使われているiPhoneやiPadなど、
アップル社の携帯端末のうち、
半数以上が有料のアプリを無料でダウンロードできる状態に
改造されている、とのことです。

これはアップル社の携帯端末用基本ソフト(OS)
「iOS」を改造することによって可能となるようで、
「ジェイルブレイク(脱獄)」と呼ばれています。
友盟の調査によれば、中国の「脱獄犯」の割合は、
2011年1-3月は34.6%だったのですが、
4-6月には51.0%と急増し、半数を超えたのだそうです。

今世界では、スマートフォンに限らず、
音楽プレーヤーでもゲーム機でも、
ハードの価格を低く抑えて広く普及させ、
そのハードを使ったソフトの販売で儲ける、
というビジネスモデルが多くなっています。
しかし「一度ハードを買ってしまえば、
ソフトはタダで手に入れたい」と思う人が多いここ中国では、
このビジネスモデルを普及させるのは
至難の業と言えそうです。

彼らが中国市場で儲けるためには、
ハードの販売で十分な利益を得られるようにするか、
もしくは絶対に脱獄されない堅牢な監獄のような
OSを開発するしかなさそうです。





←前回記事へ

2012年1月9日(月)

次回記事へ→
過去記事へ
ホーム
最新記事へ