■柳田洋・北京からの画像便り No.163 ■


ご迷惑をおかけしております

私が住んでいるアパートメントの前の
工事現場に掲げられている横断幕です。
「工事でみなさまの生活に
ご不便をかけることもあるかと存じますが、
どうぞご理解を頂きたくお願い申し上げます」
と書いてあります。
以前の中国では、工事現場に
「ご迷惑をおかけしております」なんていう看板が
掲げられることはありえませんでした。
騒音や振動がひどかろうが、
土ぼこりが舞い上がって、
家の中が土だらけになろうが、
「国家の発展のための大事な工事である!
それぐらい我慢せい!」ってなもんでした。
それがどうでしょう、この変わりよう。
施主である行政側も、
昨今の住民運動の盛り上がりを意識して、
かなり下手に出ています。
中国は表面的には、未だ、
共産党の一党独裁国家ですが、
共産党の求心力の低下と、
民衆の権利意識の高まりにより、
民衆の意見を尊重せざるを得ない、
「実質民主主義国家」になりつつあるのです。

撮影日:2005年12月5日(月)
撮影:柳田洋


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