■柳田洋・北京からの画像便り No.207
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歩道という名の駐車場
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私が住んでいるアパートメントの前の道が、
最近、きれいに再舗装されました。
写真の向かって右から、歩道、自転車道、
緑地帯をはさんで車道、となっています。
この道は、幹線道路でもなんでもないのですが、
北京らしく、やたらと道幅が広いです。
以前、私は東京で働いていたときに、
北京から来た中国企業の人をアテンドしたのですが、
彼は東京の幹線道路である甲州街道を見て、
「うちの前の道の方がずっと広い」とのたまいました。
当時は「このホラ吹きがっ!」と思っていたのですが、
実際、北京に住んでみると、彼の言っていたのが、
ウソではなかったことがよくわかりました。
この道路、せっかくきれいに整備したのですが、
ご覧の通り、歩道は駐車場と化してしまい、
人が歩ける状態ではありません。
日本では路上駐車の取り締まりが非常に厳しくなり、
路上駐車が激減したとのことですが、
北京では路上駐車どころか歩道に駐車をしても、
警察は全く取り締まりをしません。
このため、人は自転車道を歩き、自転車は車道を走る、
という非常に危険な状態になっています。
自動車の価格が下がり、
マイカーブームに拍車がかかる中国ですが、
駐車場などのインフラ整備はマイカーの増加に
全く追いついていない、というのが現状なのです。
撮影日:2006年10月7日(土)
撮影:柳田洋
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