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13.日式ってなに?
上海で多くのレストランで見かける「日式」という文字。
今日はこの「日式」について考えてみたいと思います。
「日式」とは日本式の意味で、
当店は日本のスタイル、サービスを使用しています、いう意味です。

この言葉につられて「日式 日本料理」のお店に入ってみました。
そこで見たもの、
食べたものは日本料理とはとても言い難いものばかりでした。
そこで店員に聞いてみると
「このお店のオーナーは上海人です。」とのこと。
「ここは日本料理の店ではないのか?」
「日本人オーナーと日本人シェフが作っている
日本料理を食べにきたのに!」と聞いてみると、
「オーナーは日本に5年いて、既に日本料理を習得しています。」
との答えでした。
私はあきれてものも言えず店を出ました。

今上海でとても繁盛している寿司屋があります。
そこは予約をとるのも難しいお店です。
やっとのことで予約をとって、店内に入りました。
内装はモダンでスタイリッシュで、
一般のカウンターのある日本の寿司屋とはかけ離れています。
期待しておいしいお寿司を食べられると思っていたら、
出てきたお寿司はカルフォルニアロールをはじめとした、
きらびやかなデコレーションの施された巻物ばかりでした。
私たち日本人からすればこれはお寿司ではなく巻物です。
しかし、周りをみると上海人をはじめとした
多くの中国人が皆美味しそうに食べているのを見て思いました。
これが「日式」なんだなと。

中国では中国人がイメージする日式のお店を作らなければ
繁盛が見込めないのではないかということです。
いくら日本人が
本場の日本のスタイルやサービス提供したとしても
それが現地の中国人に評価されなければ
繁盛が見込めないと言う事になります。
日本人が作る「日式」のお店を作ることを求められているという事を
実感しました。
日本人が作る「日式」のお店が果たしてどこまで出来るのか、
というのが
これから旧天地で生きていく為の私に課せられた
大きな宿題です。


2008年12月24日

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