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44. わたしは会社で唯一の外人です

私の会社は創業2005年10月ですから、もう3年目に入っています。
最初は私一人でした。
どんな焼肉店をつくるのか、夜な夜な頭を悩まし、
間借りしていたオフィスの片隅で何度も一人薄暗い夜を過ごしたものです。

それを見かねた妻が助け舟を買って出てくれましたので
従業員が一気に2倍の2人になりました(笑)。
その後1人、また1人と従業員を増やしていったのです。

先ほどふと、「あれ、今従業員、何人いるのかな?」と数えて見たら、
なんと156人もいました。
私が少しだけ誇りに思うのは、この156人乗りの船の舵取りをしているのが、
私という外国人であることです。

そう私はこの会社で唯一の外人なのです。

おそらく中国で事業をやったことのある人ならわかると思いますが
(そんな人はまれでしょうが)、
それがどこの国の人間であろうと
外国人がたった一人で組織をつくりあげていくのには相当な困難がつきまといます。
それは一重に「中国人」という人間を理解していないから起こる問題なのです。

まあ、当時右も左もわからない外国人が社長であることに
社員も相当大変な思いをしたと思います。
事実、駆け出しのころはしょっちゅう大きなミスを犯していましたし、
彼らの気持ち、人間性、国情というのを理解していなかったゆえに
誤解やあつれきを生んでいました。

しかし、そうして自分の肌に傷を刻みながら学んできたことというのは、
まさに血となり肉となるのです。
邱先生の本のタイトルを借りるなら
「泣きながら覚える中国の組織作り」(「損して覚える株式投資」の真似です)
という感じでしょうか。(先生、勝手に拝借してすみません。)

ずいぶん辛い思いをしながら覚えた組織と人間づくりですし、
まだまだ3合目ぐらいの途中段階ですけど、
これから数回に分けてご紹介していきたいと思います。

中には、日本人がずいぶんと間違えて理解していることや、
まったく理解していないこともあると思います。

手始めに次回は、中国人の給与に関する考え方
「勘定よりも感情」をお伝えしたいと思います。


2008年1月21日(月) <<前へ  次へ>>