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194.いいものは売れない

前回は、どこで儲けないか?という話でしたが、
今回は「いいものは売れない。」という話です。

私がやっている成都のコーヒーショップは
まあまだまだ進化しないといけないと思っていますが、
コーヒーは少なくとも他のコーヒーショップと比べて
だんぜん上手いはずです。

しかし一番おいしい高級なコーヒー、あんまり売れてませんね・・・。

最近私は自分の頭の中を変えようと思っています。

きっかけは、
「おいしいコーヒーなんか売れないよ。
味のわかる人を相手に商売をしてはいけないよ。」
とうちのコーヒーショップでお師匠
(いつもの通り「邱永漢」先生です)から言われたことでした。

さすがに、おいしいコーヒーを否定されたときは、
ムッ〜!(怒)としましたが(笑)、
その後よくよく考えて、お師匠の意味を理解しました。

答えは、「市場を構成する人々のタイプ」と「購入する動機」です。

日本でもコーヒーの味がわかる人は、おそらく10人に1〜2人です。
もちろん、その“わかる人”たちが評判を高めてくれるのですが、
やっぱり市場は味のわからない
(もしくは、わからないのではないが、それをあまり意識しない)
人たちで大部分構成されているのです。
だから、大部分の人を向いて商売をしないと、
商売にならないのは当たり前です。

質問ですが、
「コーヒーを買うとき、
これがおいしいからと言う理由で購入したことがありますか?」

私が日本で働いていた時も、
おいしいコーヒーが飲みたいという理由で
スターバックスに行ったことはあまりないし、
おいしいと評判のタリーズにだって、
実は3回ぐらいしかいったことありません。
ドトールにあんまりいかなかったのは、
“イケテル(と思い込んでいた)僕ちゃんが
おじさんの多いドトールに入る”
という雰囲気が許せなかっただけです。(笑)

つまり、今はコーヒーのうまいまずいに血相を変えている僕でさえ、
普通の消費者としては、
コーヒーのうまさなんて気にしたことがなかったわけです。

商売というのは、不思議で
それに関われば関わるほど見えなくなるものです。

コーヒーを買う動機は、
「近くにあって便利だから。」「かっこいいから」
「淹れるのが便利だから」「リラックスできるから」
とかそういう理由にあるわけです。
つまりライフスタイルと多いに関係しているわけです。
いいものが売れないわけはありません。
しかし、それで商売になるかどうかはやはり別なのです。

おいしいものにこだわりすぎるものは、
どうやら商売が下手になるようです。


2010年12月13日(月)

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