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146. これから5年間の中国

先日の新聞紙面に、
「中国で働く外国人にも社会保険適用」
というニュースがありました。
中国で働く私のような外国人は、中国の年金や医療保険に
加入する義務がなかったのですが、
来年から義務化されるというニュースでした。
まず、外国人を雇用する企業負担が増大するし、
日本で年金を払っている人は二重負担になるといった、
様々な課題があるようですが、個人的には、
現状、医療費は全額負担なので(幸い健康ですが)、
医療保険に加入できるのは
中国で仕事をしてゆくなかでとても安心です。

この社会保険の話もどうやら、
現在中国政府が審議をしている第12回5ヵ年計画
(略して125計画)と関連があるようです。
2011年からの5年間で計画されていることには、
「内需の拡大」、「農業の現代化」、「国際競争力の強化」、
「都市と農村の格差是正」、「環境保全、エネルギー節約」
など様々なテーマがあります。

発展を続ける中国ですが、国や企業ばかりが儲けてきました。
北京は五輪、上海は万博、広州はアジア競技大会を開催し、
それぞれの都市に数千億円規模の投資ができるほどの力があります。
一方、これまで利益にあずかれなかった農民や一般労働者に
どのように富が配分されるのかとても気になるところです。
農民への富の分配といえば、
2006年に既に農業税が撤廃されています。
何千年間も中国を支え続けてきた農業税ですが、
これが撤廃されたのは非常に大きな出来事でした。
農業従事者がある程度豊かになれば、これまでのような
食の安全を脅かすような不正を犯すリスクをとる人も
少なくなるかもしれません。

中国は経済成長率に固執し続けて、
富の配布が歪んだ経済体制ができあがりましたが、
豊かさの底上げがこれから5年でどのように行われるか、
真に豊かになってゆくことが出来るのか、
この5年という短い期間で問われます。
私個人としましても、この5年の大きな変化のなかで
どのように自分を成長させることが出来るのか?
とても楽しみです。

絶世の活動情報 : www.zessei.com


2010年11月5日

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