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156. 勇者は語らずカ?

言語は習慣学習が大事なので、
その言葉を話さなくなると会話能力が退化します。
中国北京に住んで4年目ですが、中国語は勉強しすぎることはなく、
毎日何かを学ばないと、退化してしまうので大変。
毎日のあと一頑張りが必要です。
しかし、それ以上に日本語も中国語もリズムが大事だと感じます。

外国語を話すとき、性格が少し変わる人が結構いませんか?
私が中国語を話すとき、直接的な言い方が増えます。
イタリア語を話す人が、
「イタリア語は短い言葉で意思疎通ができるが、
英語や日本語は言葉が長くなるから、
早口でしゃべらねばならず大変だ」
と冗談を言っていました。
日本語は美しいと思いますが、
中国語は短い一言で意見を伝えることができるので、
とても便利と感じます。

中国人の方と議論していると、頭の回転を早めないと、
議論に遅れてしまいます。
例えば、上司と部下で議論するとき。
「部長、おっしゃるご意見もごもっともですが、
私はこういう風にも考えられると思います。それは・・・」
と、相手の立場を考えながら、
言い回しにも気を使い、自分の考えを述べます。

中国語であれば、
「小松さん、不行(違いますよ)、因為(何故なら)・・・」
ですんでしまう場合がほとんど。
自分の意見を最初に発して、帰ってきた内容で、
相手を理解してゆくのです。
相手の発言の間に、自分達の相違点を整理して、
ピンポンのようにはじき返さなければならないから大変です。
このリズムの乗れないと、せっかちな人は話ししてくれません。

「口ばっかりの人間になるな」、
「有言実行」と言われて育った人からすると、
言葉がたくさん繰り広げる中国人同士の会話は
口げんかに聞こえます。
しかし、ピンポンのラリーは激しいけれども、
ラリーが終わったときは
更にガッチリ仲良くなっている様は爽快で気持ちよいものです。
そう、リズムが早いから、相互理解も結構早いのです。

翻って、中国で日本人同士が会議する場合では、
遠慮のお見合いになりがちです。
会話の目的が営利目的であれば、大げさのようですが、
これは私の遺書だという気概で話すくらいが
ちょうどいいなと感じます。

絶世の活動情報 : www.zessei.com


2011年1月14日

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