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213.贅沢品への関税

春節の激しい花火の爆発音からやっと開放されたところです。
今回の春節期間、中国の方が海外旅行し、
たくさんの贅沢品を購入しました。
その消費額は72億米ドルにものぼったそうです。
大まかな内訳は、ヨーロッパで46%、アメリカで19%、
香港・台湾等で35%とのこと。

楽しい旅行中には財布の紐がゆるみますが、
中国の関税が高いため、海外だと種類豊富な商品を
国内より安く購入できるというのが
海外でお金を沢山使う理由だと思います。

関税は、輸入品への競争力を失わせ、
それと同等の品質を持つ国産ブランドや
無名ブランド品への消費を加速させます。
または海外メーカーの中国への投資への
呼び水として効力があります。

しかし、嗜好品や機能品に限っては、
関税が加わっても、価格が高くても
海外製品に人気が高い現状があります。
例えば、液晶テレビの多くは
中国で組み立てられているものが多いですが、
重要な液晶基盤は輸入されています。
液晶基盤には5%の関税が課せられます。
例えば、32インチのテレビの価格は
国産で3500元程度なのに対して、
外国メーカーのものは28%高い4500元です。
それでも、液晶の質にこだわりの強い中国市場では
外国メーカーのものに人気があります。

中国では2013年には液晶基盤への関税率を
5%から8〜10%に引き上げようとする計画が
検討されているそうです。
この関税には中国政府の収入にはなりますが、
果たして国内産業の保護になるのか?

春節、海外で72億米ドルもの贅沢品を消費した
中国の消費パワーですが、
国内でもっと国際的に適正な価格で
買い物をする事が出来たら、
もっとパワフルになるのではないかと思います。

絶世の活動情報 : www.zessei.com


2012年2月10日

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