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216.中国の、道徳を学ぶ日

今年も早くも3月に入りましたが、
中国は今月、中国共産党の英雄「雷峰に学ぶ」日があります。
雷峰という人物は、「偉大な小人物」とも呼ばれており、
特に貧しい家庭で育ちながら、
質素倹約、奉仕活動を熱心に行った無名の人物です。
22歳でその人生を終えるまで出世した人物ではありませんが、
雷峰が残した冊子や日記、その逸話から
彼の「扶助道徳」の精神が毛沢東のプロパガンダに利用され、
3月5日は「雷峰を学ぶ日」となりました。
多くの党員が彼の思想を学び、雷峰は模範として偶像化されました。
我々絶世健美の商品開発者の王震国先生も
若い頃に学んだそうで、中国の身近な多くの人にも
影響を与えているようです。

今年は「雷峰」の生誕50年ということもあり、
その日記や業績が見直されています。
50年と言う短い間にアッという間に姿を変えた
現代の「新」中国では、
老人を介抱した人が無実の罪に落とされ、
交通事故で瀕死の少女を見ても誰も助けない等、
道徳の崩壊というか、人間性の崩壊が叫ばれています。

生活物資は配給性で誰もが横並びの時代は、
助け合うのが当たり前で、
栄誉と崇拝を受ける為には、
どれだけ社会貢献出来るかが関心事でした。
社会貢献を無限的に行う時代です。

しかし、モノがあふれ恵まれた時代には、
パイを一番集めた者、お金を稼いだ者、
会社を大きく発展させた者など
勝者が栄誉と崇拝を受ける対象で、
誰もが敬意を受けることが難しいご時世です。
人間性の崩壊というのも、ここら辺が影響しているのかもしれません。

雷峰を現代的に解釈する動きがあります。
「有限的」でもいいから出来ることをしよう、助け合おう。
社会貢献する人が栄誉と崇拝を受けるべきだ、などなど。
先進国日本に生まれた私も、プロパガンダは別として、
こうした「新」雷峰像には関心があります。

絶世の活動情報 : www.zessei.com


2012年3月2日

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