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217.稼いだお金は何処に行った?

北京でも、チラホラ薄着の人がみられる季節になりました。
いま北京では全国人民代表大会が開催されていて、
巷でも、昨年の総括や今年の政策について
様々な議論が交わされています。

その中でも一番関心を集めるのは「GDPの成長率」でしょう。
私も成長する中国と一緒に自分も発展したいと思って、
中国に仕事しに来ましたので、気になるところです。

しかし、それよりも気になるのは「減税政策」の話題です。
昨年、絶世健美では経費や雑費が大幅に増えました。
わたし達日本人スタッフも、中国の養老保険(年金)や
健康保険に加入することになったこと。
税金の納付率が上昇したこと、
労働組合費など諸経費が増えたこと等。

毎年成長を続ける中国。
これからは内需が拡大することが期待されていますが、
ごく一部の大金持ちを除き、
中国人の幸福感というのは年々下がっているそうです。
例えば、中国の一人当たりのGDPはおおよそ80,400元ですが、
一級都市である北京の人の可処分所得は32,900元程度にすぎません。
およそGDPに対する可処分所得は41%程度ですが、
その他は国や会社の取り分などに消えてしまいます。
確かに、中国の給与水準に比べて物価は割高です。
例えば、iPhone携帯を米国や日本で買うよりも、中国で買う方が割高です。
輸入品だけでなく、メイドイン中国製品のパソコンなども
日本の家電量販店で購入するほうが
中国で買うよりも10%以上も安いことがあります。
中国には増値税といって、商品価格に17%の税が
知らず知らずのうちに含まれていますので、
これが安く売れない大きな原因の一つになっています。

また、GDP計算には、安価な労働力や
環境汚染などのエネルギー消費コストは含まれていませんから、
中国の成長は大きな犠牲の上に成り立っていると言えます。
こうした声を踏まえて、中国政府も中小規模の企業に対しては
試験的に減税政策を導入しています。

国の舵取りのことは知りませんし、
わたし達も先ずは売上を伸ばしてゆくことが大切ですが、
適正な納税値について議論が進み、
安心して働ける社会になればと思います。

絶世の活動情報 : www.zessei.com


2012年3月9日

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