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8.コーヒー農場の実際

コーヒー豆の精製はただひたすら選別していれば良いわけではありません。

農作物である以上、農場の状態によってコーヒーの品質も異なってきます。

この地域では農家(農村)が国から土地を割り当てられ、
各自好きな作物を植えて生計を立てています。
大規模なコーヒー農場は少なく、地主や地元ブローカーたちが
農民たちがばらばらに収穫・加工したコーヒー豆を買い付けて、
外地のブローカーや業者と取引をします。
当然安定した品質のものを継続して提供できるわけがありません。

そういう状況を目の当たりにしたので、とにかくまず沢山農場を見てまわりました。
適当な交通手段もなかったので、
スタッフのバイクを借りて産地の端から端まで、とんでもない山奥まで行きました。

良い農場を見つけても、条件面や輸送等の問題で
必ずしも買い付けができるわけではないのですが、
産地の状況をいろいろ把握することができました。

例えば多くの農場が農薬を使用していません。
無農薬栽培といえば聞こえは良いのですが、
農薬を買うお金が無いからでもあり、
すでに病害にやられている農場も少なからずあります。

この周辺では600mから1500mくらいの地域でコーヒーが植えられていますが、
気温が低めの標高の高い農場の方が、コーヒーの実もじっくり熟成し、
比較的粒も大きめで元気があります。

しかし一番重要なのは農場管理者の姿勢だと僕は思っています。
農場の状態を的確に把握し、水撒きや施肥を適切に行い、
除草や害虫の除去など手入れの行き届いた農場の樹は、
気持ちが伝わるのか、堂々と且つ活き活きしているように見えます。
そしてこのような農場は、毎年安定した良品質の原料を提供してくれる、
という安心感が持てます。

コーヒーの仕入れで大切なことは、
良い管理者がいる良い農場を探すことであり、
この人たちと継続した信頼関係を作っていくことが、
良いコーヒーを作る第一歩となります。


2007年5月4日 <<前へ  次へ>>