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8.短いのを沢山

会話は卓球のようなものです。
ある程度やりとりが続かないと面白くありません。
最低5回ぐらい往復しないと、
会話と言うよりは無駄を慎む軍隊の指示です。

(悪い例)
李さん:成田さん。中国料理は好きですか?
成田:はい。・・・・・・・
李さん:・・・・・・・。それではまた。

となります。
恐らくその後彼らが会話をする事はないでしょう。
何が問題かと言うと、
「会話は質問に答えればそれでよいというものではない」のです。
テストじゃないんです。
別に話の内容が空虚でも、
楽しい会話ができればそれでいいでしょう。
その秘訣は、簡単な短い文をつなげる事。
とにかく簡単な文。
卓球だって、毎回一発勝負よりは、
ラリーを楽しむほうが卓球している気分になるでしょう。
ですからビギナーのうちは会話自体を目的にすれば
とりあえずは良いのです。
くだらなくて全然OKです。

(改善案)
李さん:成田さん。中国料理は好きですか?
成田:はい。中華はおいしいですね。
でも慣れるまでは時間がかかりました。
今は大体好きですね。
特に福臨門のアヒルの水かき干鮑汁煮込みが大好物です。

李さん:福臨門ですか。
私も憧れです。
中国のお酒はいかがですか?

成田:はい。まずまずです。
五粮液や水井坊であれば、いつでも歓迎ですよ。
安酒は遠慮ですが。

ここで意識したいのは、質問に対する答え方です。
まずは、「はい。」「いいえ。」など、
できるだけ単純な言葉で1秒以内に意思を表します。
こうする事で、まず掴みを得ます。
大事なのはその後です。
ちょっとだけ補足説明を必ず足す事です。
そうする事により、会話が流れだします。
この例では「中華はおいしいですね。」や、
「まずまずです。」などとしています。
別に深い意味を持ちませんが、お互い会話が膨らんだ気になります。
それでテンポがちょっとついたところで、
自分の意見を加えたり、例を出したり、経験を話したりと、
もっと会話が膨らみます。
そうしていると、お互い話題のやりとりがしやすくなり、
下手糞でも楽しい会話ができるのです。

しかし、はじめから会話を面白くしようとすると、
最初の一言を言うのに色々と考えなければなりません。
そうしているうちに、間が悪くなり、会話は味気なく終了です。
欲張らずにちょっとずつ積み上げていきましょう。


2009年8月12日 <<前へ  次へ>>