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52.ゴミ箱とサービス精神の共通点
北京の街には、ごみが溢れている。
この街に住み、この街で暮らしていて
本当によく思う。

どこかの誰かが捨てた新聞紙時には、軍手、時々

人民靴!?など、なんでこんなところにこんな物が?
と言うほど様々。笑(ちなみに、人民靴1足3元です)

その中でも恐らく群を抜く一番多いごみは
まず間違いなくタバコのポイ捨てが決定的です。。

そんな北京の街に去年の暮れ頃からでしょうか?
ポツポツとお目見えしている

ゴミ箱が、目に止まるようになってきました。
ただ、なんの変哲もない普通のゴミ箱なので
コラムのネタにしたら、お叱りを受けそうですが
ただのゴミ箱でもここ北京の街では大変素晴らしい
環境保全改善ポイントの一つです。

環境保全といえばですが、昨年のオリンピックの時なんかは、
一般人が唾を捨てるための袋を配布してみました。
これは一向に改善する傾向はなし。

はたまた、スーパーやうちのお店(Qsカフェ)
なんかでも導入したお買い物袋、これはかなりの効果がありました。

さて、このゴミ箱はどうでしょう?

日本に居ると、ゴミはゴミ箱に捨てるという常識が
当たり前のように浸透していますが、まだまだ、
こちらは浸透していないようです。
現に、このゴミ箱にゴミを捨てているお方を
私は、未だ拝見した事がありませんので。。。
(かなり偏見ですが、実際私が知らないだけで
 たくさんの方がこのゴミ箱を利用しているでしょうが)

しかし、いつも思うことがあるのです。
私たち日本人にはただ日本で産まれて育ったというだけで
かなりのサービス精神や常識がいつの間にか体に染み付い
ているという素晴らしいお国柄なのです。

例えば私たちのレストランで働く新人さん
 お店の床に明らかに目に付くゴミが落ちていようが、
 パンくずが落ちていようがそんなにお構いなし。
 普通なら拾ってゴミ箱に持っていくのが常識です。

 中国という人括りにしてしまうと話が大きくなりすぎますが
 大多数は上に書いたようにお構いなしなのです。
 そうなると根競べの始まりです。
 逐一、私がゴミを見つけ、あそこにゴミが落ちているから
 拾っておいてね。といわないと先ず拾いません。しかも
 毎回言わないといけません。

このうちで働く平成生まれの子達は
20年も慣れ親しんだ街を飛び出し北京に着たばかりです。
小さな頃からいちいちこうゆうことを言われ続けてきた
私たち日本人には当たり前のような事でも、彼らにとって
みれば「なぜ、ゴミを拾うのだ!?」と感じているかも
しれませんね。

だからこそ、僕といういちいちうるさいマネージャー
から、日本式のほんの少しのサービス精神と
普通の一般常識を盗み取って貰い今回のゴミ箱に
1つでも多くのゴミを入れてくれれば言う事無しですね。

おわり


2009年3月11日(水)

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