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10.ロケット降雨に思う(1)
今年の雲南省、特に私たちが住んでいる保山は、
50年ぶりの大干ばつに見舞われています。
昨年10月から120日間1度も雨がありません。
通常は乾季中でも月に数回は雨が降り、
植物は根をしっかり張って、
その雨を蓄えて雨季の到来を待ちます。

雲南コーヒーの産地では、例年5月までが収穫期ですが、
今年は干ばつによる不作で3月までしか収穫できません。
収量も例年の30%減が予想されており、
他の農園では昨年定植した苗のほとんどが枯死しかけ、
今季だけでなく、来季の開花・収量・新品種の買い付け業務に
大きく影響を及ぼしそうな状態です。

私たちの農園では、
干ばつ対策として急遽、水管をはり巡らせ、
11月から潅水を始めました。
昨年定植した苗に、たっぷりと肥料と水を与えた後、
使用済み麻袋を木の周りに敷き、
できる限り水分の蒸発を抑える工夫をしています。
収穫ができる大きな木は、余分な枝を切り、
灌漑水と肥料が効率よく体内にまわり
開花の準備ができるように手入れをしました。

ところが前触れもなく、1月下旬に雨が降りました。
私たちの地域では、朝9時から夕方5時まで
しとしとと絶え間なく降り続き恵みの雨となりました。
どこからこんなに雲が集まったのかと思うような驚きの雨でした。
翌日、当局の情報で
この雨はロケットによる人口降雨と知りました。
(次回に続く)


2010年2月10日(水)

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