パリだけがフランスではありません

第35回
「変化」を恐れずに

ブルターニュに家を構えてから始めた
オリヴィエの店(アンティークの照明器具専門店で、
売買と修理をしています)も4年がたちました。
ちっとも儲かりませんが破産することもなく、
なんとか続いています。
ようやく落ち着いてきたのかなと普通なら思うわけですが…
「モロッコでもっと大きな家を買って、
良い照明器具を作って商売してみたい」と彼は言っています。

主人は「モロッコ」にこだわっている訳ではありません。
実際場所は?マークだし、
息子の学校や近くに住む両親のことを考えても
1、2年の間に何かを決めるのは無理だと十分承知しています。
ただいつかまたすべてを変える時期が来るかもしれないし、
それを望んでいるということでしょうか。

私?
ちょっぴり面倒とは思いながらも、
またいつかまったく違う環境に飛びこむのも悪くはないわね、
と思っています。

それに私たちの財政状況では
フランスで今より大きな海辺の家を買うのは無理でしょう。
内陸部の田舎で探すしかないのが現実です。
さらにこの5年で初めて
自分の国できちんと税金を払う生活を始めた彼に、
普通の退職年金はありません。
だからある程度年を取っても
私たちは働く必要があると考えています。
でも「働く」のは時間を売って食べるためだけでなく、
希望ですが自分たちの心を豊にする
「夢」も見られたらと思っています。

つい先月だったでしょうか。
TF1の昼のニュースで、
6日間にわたりそれまでの人生をまったく変える選択をした
40後半〜60代前半のカップルを紹介していました。
定年を機に憧れだった花屋を開いたり、
サーカス一座の計理士として移動生活を始めたとか、様々でした。
いずれの人も
「一度やってみたかった。だめだったらまた考えますよ」
という調子だったのが印象的でした。

人生考え過ぎず、心の思うまま
「変化」を恐れず選択するのも良いのかもしれません。


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2005年4月6日(水)

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