パリだけがフランスではありません

第72回
バカンスの季節

いよいよフランスは本格的なバカンスの季節です。
なぜなら7月から学校が一斉に休み
(今年は7月2日からです)に入り、まる2ヶ月続くからです。

大人もずっと一緒に休めるわけではありませんが、
7月になったらもうフランス人の関心は
家族やパートナー、恋人とどう休みを楽しむかの一点に絞られ、
順次休暇(2週間から1ヶ月)に突入します。

フランスと仕事をしていらっしゃる方がいたら御存知だと思います。
7、8月の2ヶ月、普段の仕事は通常の倍の時間を要し、
重要な決定はすべて休暇が明けるまでお預けになります。
だからこの2ヶ月は達観と諦めが必要だということを。

テレビの番組編成も7月に入ったら夏休みシフトになります。
午前中はどのチャンネルも
ほとんどが子供向け番組(アニメーションが主)になり、
夜のレギュラー番組もほとんどが休み。
夏休み期間中の特別番組、
手のかからない映画放送などが主になります。

そうそうフランスの夏の風物詩、
ツール・ドゥ・フランスTour de France
(1903年7月1日に第1回大会が始まり、
現在も続く世界最大のロードレース)の中継が
日中延々と行なわれるのも7月です。
この中継(2週間以上毎日ずっと
マラソン中継が行なわれていると想像してください)が始まると、
アー夏休み、と誰もが思うわけです。

さて、具体的にフランス人は
どの様に夏休みを過ごすかというと、
国外に出る人はそう多くありません。
70%が国内派。
しかもその半分が
両親の家や友人の家(ようは実家、あるいは別荘)で過ごします。
ホテル宿泊は少数派です。
2週間から1ヶ月近い休暇が普通ですから、
海に近い家やアパートを借りる人も少なくありません。
ホテルよりずっと安くつくからです。
家族連れは安上がりなキャンピング場も良く利用します。

つまりフランスの庶民はあまりお金を使わず、
夏休みは祖父母を含めて家族でのんびり楽しむわけです。


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2005年7月1日(金)

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