国際結婚してフランスの田舎に住んで

パリだけがフランスではありません

第140
生涯学習はどこの国でも人気?

週1回、去年に引き続き、
今年もヴァンヌにある
ユニヴァーシテ・トゥザジェUniversite Tous Agesの、
外国人のためのフランス語講座に通っています。

この学校、
日本語に訳すと「成人大学」とでもいえばいいでしょうか。
同じような組織が日本にもあるかどうか知りませんが、
あらゆる年齢層に開かれています。
ユニヴァーシテ(大学)といっていますが、
公の「大学」とはまったく違います。
国の教育機関の一部ではなく、まったく私的な団体。
といっても非営利団体で、起源はなんと1901年まで遡ります。
ヴァンヌとその近隣地域を対象としてここにできたのは
1979年だそうです。

理念は、年齢や学歴に関係なく
より多くの人が文化に触れることができ、それを広めること。
つまり生涯学習ですね。
ただ時間的な余裕がなければ難しいため、
どうしても生徒の年齢層は高くなります。
見たところ60代以上が多いようです。

内容は絵画、音楽、文学、科学から
スポーツ(水泳、ジム、ヨガなど)、語学など、など。
コンピューターやデジカメのコースもあります。
他にスポットで特別講演やテーマ旅行もあります。
まあ、日本の文化教室のようなものと思えばいいかもしれません。
内容もほとんど同じ様な気がしますが、料金は断然安いと思います。

登録費としてまず67ユーロ。
次ぎに各講座によって料金は違いますが、
平均して年間140ユーロほど。
日本円にして約3万円前後でしょうか。
ちなみに私が通う外国人用フランス語講座は、
登録費だけであとは無料です。

ところでこの語学講座、人気があります。
英語のコース数がここでもいちばん多いですが、
他にドイツ語、ポルトガル語、古代ギリシャ語、現代ギリシャ語、
イタリア語、ロシア語、トルコ語と続きます。

さらにフランス語も、
外国人向けの他に生粋のフランス人向けもあるのです。
といっても会話に困るはずはなく、
ここでの人気はオートグラフorthographeと文法。
言い換えれば「綴り方」。

授業は講師が一文を読み、生徒がそれを書き取る。
そして正解と照らし合わせ、文法的に解説していくというもの。
漢字の書き取り問題のようですが、これはもっと複雑。
フランス語をかじったり、
または勉強中の方なら想像がつくと思います。
それほどフランス語は発音と綴りの関係、
文法上の規則による綴りの変化が多岐にわたるからです。
一般のフランス人にとっても厄介な問題で、
間違いを一つも犯さずに書き取るのは容易ではありません。
正解のたびに、クイズでも解くような快感があるのではないかと
想像するほどです。

と、ユニバーシテから話が少しずれましたが、
いずれにしても、ここでも老化予防の「生涯学習」に
みな熱心だということです。


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2005年12月7日(水)

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